M HOUSE(renovation+extension)
増築を伴う改修工事である。既存の建物が人を招くには少し狭い状態であったのと、スッキリとした空間を手に入れたいというご要望に応えたプロジェクトである。例えば、日々の暮らしにストレスを感じない暮らしとはどういうことなのか。それは、いらないモノは見えないようにすることであるのかもしない。当たり前のことだが、そうすることで日常生活の中に少しの楽しみを見つけることが出来るし、昨日とは違う発想で何気ない生活に彩りを加える余裕が生まれるものだと思う。このプロジェクトでは、まず水廻りの位置を変更しそこへ少し多めに収納を設けている。そして、床・壁・天井の仕上げをグレージュにて統一した。また、長細くなったLDKの単調な空間にメリハリをつけるため、キッチン部分のみダークカラーにて変化をつけている。色彩は、視覚情報として脳に働きかける。だから、物理的にモノが存在しなくても、視覚的情報によるストレスを感じないように、視覚的にも落ち着く空間を提案した。